スマートトレーナーの自動負荷はなぜ必要か


この記事ではスマートトレーナーの自動負荷について解説していきたいと思います。

自動負荷とは

Zwift等のコースに合わせてトレーナーの負荷が変化する機能を自動負荷といいます。例えば登り坂になればトレーナーの負荷が上がり、下り坂になれば下がります。


画像はZwiftの名物、ラジオタワーの登りです。

自動負荷はこのような坂道も忠実に再現してくれます。

自動負荷のメリット


より実走に近い状態を再現できる

実際の道路では勾配が常に変わります。一定の負荷しかかからない場所は少ないです。自動負荷はZwift等のコースに合わせて変化に富んだ負荷をかけてくれるため、より実走に近い練習を行うことができます。

勾配が変化する中でも効率よくパワーを出せるペダリングスキルが身に付く

「勾配が変化する中」とは
図で説明するとこんな感じです。


「勾配が変化する中でも効率よくパワーを出せるペダリングスキル」
とは、このような勾配の変化に対応するためのペダリングスキルのことです。

軽視されがちなスキルですが、実は非常に重要です。このスキルがあるかないかで大きな差が生まれます。

勾配が緩い方に変化するときは、自転車が加速するとともに、ケイデンスが上がって行きます。ケイデンスが上がって行く間は、脚を引き上げる動作を強めに意識したペダリングが必要となります。このペダリングができないと、引き上げのフェーズでマイナスパワーが発生して、ペダリング効率の低下に繋がります。

逆に、勾配がきつい方に変化するときは、自転車が減速するとともに、ケイデンスが落ちて行きます。ケイデンスが落ちて行く間は、踏み込み重視のペダリングでパワーをかけやすくなります。それを利用して、大きい筋肉を多めに動員して小さい筋肉を休める、といったことも可能です。

自動負荷を使うことによってこういったスキルを無意識のうちに磨くことができます。

勾配が変化するときのパワーの上下を抑えられるようになる

まずは二つの画像を、紫色のパワーのグラフに着目して見比べてみてください。

2017年12月ヤビツ峠TT走(30分18秒4.8倍)トレーニング開始から4か月目

2019年3月ヤビツ峠TT走(25分22秒5.9倍)トレーニング開始から19か月目

上のパワーのグラフは上下が激しいのに対し、下のパワーのグラフは極力上下が抑えられています。
それだけ余計なエネルギーを消耗せず、効率よく走れるようになっているということです。

15か月間で、ヤビツ峠のタイムを約5分ほど短縮しましたが、単純にフィジカルが上がっただけではなく、グラフの違いからわかる通り、スキル面での改善も大きいといえます。

これも自動負荷で練習を続けた成果です。
Zwiftでは特に、勾配に関わらずパワーを出すことを求められる場面が多いため、このようなスキルを上達させやすいです。


わざわざ自動負荷で練習しなくても、外を走ればいいのでは??

ごもっともな指摘です。
外を走る時間が十分に確保できる方なら自動負荷は必要ないかもしれません。
しかし、外を走る時間を確保できない方・なるべく外を走りたくない方が、インドアメインで練習を行っていく場合、自動負荷は欠かせないものであると考えています。

まとめ

いかがだったでしょうか。
この記事が少しでも速くなるためのヒントになれば幸いです。

ではまた。

Comments